ドライビング&クルージングLA
Los Angels, United States 2007
1月下旬の10日間、アメリカはロサンゼルスの取材に出掛けていました。某社クルーズ情報誌の特集ならびに表紙等々の取材です。
クルマを借りてハリウッドのホテルに泊まり、ビバリーヒルズやサンタモニカの海岸線やなにかを走り回って、さらにはロングビーチの港から豪華客船で沖合のサンタ・カタリナ島や越境してメキシコのエンセナダという港町までを訪ねる、文字通り豪華な取材行でした。
例によって写真と文を担当するひとり旅だったのでその点一抹の寂しさは拭えないんですが(涙)、まあでもアメリカ本土をひとりで旅するのは初めてだったので、いろいろと楽しい経験にはなりました。なんせ今回の筆者はまんま「おのぼりさん」状態ですから、真っ赤なマスタング・コンバーチブル(←もちろんレンタカーです)でフリーウェイを飛ばすだけでもすっかり気分はアメリカです。
ちなみに初日はLA観光局のおじさんのダッジ・バンに乗って、あらかた案内してもらいました。「ビバリーヒルズの丘上に見えるあれがスピルバーグの家で、 この教会がウーピー・ゴールドバーグが例の映画で撮影したところ、そしてここがあの『ビバリーヒルズ・コップ』の映画の中で悪役が住んでた家で…」なんて 聞くと、そうかやっぱしここが世界の中心かあ(エンターテインメント分野においてですが)と溜息をつくばかりです。
そして夜遅くにハリウッドの中心地のホテルを出ると、こんどは日本では見たこともないようなエクステンデッドのリムジンから、超スレンダーでマイクロミ二 のお姉さんたちが歓声をあげながら10人以上も降りてくる。それと同時に通りすがりの観光客から「おお〜」という何とも言えないどよめきが…。
略されて日本語になってしまった「セレブ」という言葉はずいぶんと悪趣味でお安い言い回しに成り下がってしまいましたけど、そうやってパーティ会場にリム ジンを乗りつけてくる本場のセレブリティを見るにつけ「日本の金持ちなんて知れてるなあ…」とまたまた溜息をつくのです。ベンツ持ってるくらいで、さらに言えば六本木にマイバッハ乗りつける程度で気取ってるのが日本なんですね。残念ながら。
それにしても、先進国のひとり旅でツライのは夕食時です。町場のレストランも泊まっている高級ホテルのそれも、みなカップルか夫婦かあるいはグループのためにある。特にアメリカは。ひとりで行けるところなんて…、そう、すでにお分かりのようにハンバーガー屋みたいなところばっかりなのです。バックパッカーで西欧を旅した人たちがよく言ってるように、筆者も「パンばかりかじってた」(涙)。
とはいえ人口の半数は体重過多と思われるアメリカ合衆国。50がらみのLA観光局のおじさんですら「昼食はハンバーガーにしないか。いい店があるんだ」なんて言い出す始末。パンばっかりかじっているのは寂しいひとり旅の人間だけじゃない。
ふつう日本ではいい歳したおっさんが率先してハンバーガーなど食わないはずですけど、この国は違う。それをひとつの象徴と言っては言い過ぎでしょうか。と ても悪い言い方をすればアメリカは、欲望をすべて呑み込んでぶくぶくと太ったオバケのような国でもある。デカイだけで燃費の悪いクルマ、栄養過多でバカみたいに大きい食べ物、死ぬほど甘くて異常な色合いのお菓子…。既得権となってしまったそれらすべてを諦められられないのが、今のアメリカという国なのかも しれません。
ハリウッドの街を見ていると、アメリカは基本的に歴史のない国で、そのコンプレックスゆえに自分たちが誇れる文化や習慣というものを何かに追われるようにして必死に作り上げたのではないかと感じます。クルーズの社交界もしかり、そしてハンバーガーでさえ…(違うか)。
いや、でも、もちろんイイところはいっぱいですよ。街の人は日本よりもずっと明るく社交的で優しい。レディファーストなどという言葉を出すまでもなく、相手が誰でも、エレベーターなどのドアを次の人のために押さえるような気遣いがある。「あなたが先に」「ありがとう」を皆がきちんと明るく言える。これにつ いてはカナダなんかもそうですね。「我先アジア人」の血を引く日本人が見習いたいところです。
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